肺がんは、組織型の違いによって「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分けられます。小細胞肺がんは、 肺がん全体の約10〜15%を占めていて、タバコとの関係が強いとされています。
小細胞肺がんは、非小細胞肺がんと比べて進行が速く、比較的転移しやすいという特徴があります。一方、抗がん剤による治療(化学療法とも言います)がよく効くため、抗がん剤を中心とした治療が行われます。また、 放射線療法が併用されることもあります。これらの治療によって生存期間の延長が期待できるがんです。

小細胞肺がんは、進行度によって「限局型」と「進展型」に分けられます。割合は、限局型が約30%、進展型が約70%です。

図:限局型(約30%)
  • がんが片側の肺にとどまっている。
  • がんの広がりが、がんがある肺と反対側の縦隔及び鎖骨の上あたりにあるリンパ節までに限られている。
  • 悪性胸水、悪性心嚢水がみられない。
図:進展型(約70%)
  • 原発巣と反対側の肺の入口近くのリンパ節に転移がある。
  • 原発巣と反対側の肺に転移がある。
  • 肺以外の臓器に転移がある。
  • 悪性胸水、悪性心嚢水がみられる。

小細胞肺がんは、進行度によって「限局型」と「進展型」に分けられます。割合は、限局型が約30%、進展型が約70%です。

  • がんが片側の肺にとどまっている。
  • がんの広がりが、がんがある肺と反対側の縦隔及び鎖骨の上あたりにあるリンパ節までに限られている。
  • 悪性胸水、悪性心嚢水がみられない。
  • 原発巣と反対側の肺の入口近くのリンパ節に転移がある。
  • 原発巣と反対側の肺に転移がある。
  • 肺以外の臓器に転移がある。
  • 悪性胸水、悪性心嚢水がみられる。

出典

1) 国立がん研究センター がん情報サービス「肺がん 小細胞肺がん 治療」

2) 日本肺癌学会編:患者さんと家族のための肺がんガイドブック 2023年版. p164, 金原出版, 2023.