イムデトラによる治療中、治療後にあらわれることがある副作用のうち、特に注意が必要なものに、サイトカイン放出症候群(CRS)、神経学的事象(免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群:ICANSを含む)、血球減少、間質性肺疾患があります。CRS(シーアールエス)やICANS(アイキャンズ)は主に投与初期に起こります。
サイトカイン放出症候群(CRS)
発現頻度 ※:52.6%
T細胞の活性化に伴い放出されるサイトカインという炎症性物質により引き起こされます。CRSでは、次のような症状があらわれることがあります。
早期発見が大切です。
このような症状がみられたら、すぐに医師や看護師に伝えてください。
神経学的事象(ICANSを含む)
発現頻度 ※ :ICANS(5.3%)
神経学的事象(ICANSを含む)は、CRSで産生されたサイトカインが中枢神経(脳)に作用することなどが原因で起こると考えられています。次のような症状があらわれることがあります。
このような症状がみられたら、すぐに医師や看護師に伝えてください。
イムデトラ投与中及び投与後には自動車の運転など、 危険を伴う機械を操作する際は十分注意してください。
血球減少
血液をつくる働きが低下し、リンパ球や好中球、血小板などの数が少なくなったり、貧血が起こることがあります。血球減少には次のような状態が含まれ、下表に示すような症状があらわれることがあります。
主な状態(発現頻度※) | 主な症状 |
---|---|
貧血(13.5%) |
|
リンパ球減少症(7.5%) 好中球減少症(6.0%) 発熱性好中球減少症(0.8%) |
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血小板減少症(4.5%) |
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このような症状がみられたら、すぐに医師や看護師に伝えてください。
間質性肺疾患
発現頻度 ※ :肺臓炎(0.8%)
肺の酸素を取り込む場所(間質)に炎症が起こる病気の総称で、間質性肺炎や肺臓炎などがあります。炎症が広がると、呼吸がしにくくなり、命にかかわることがあるため注意が必要です。間質性肺疾患の初期症状は、風邪によく似た症状です。次のような症状があるときは、自分で風邪と判断せず、速やかに担当医、薬剤師または看護師に知らせましょう。
早期発見が大切です。
以下のような症状がみられたら、できるだけ早く医療機関を受診してください。
イムデトラ投与中及び投与後には自動車の運転など、危険を伴う機械の操作をする際は十分注意してください。
早期発見が大切です。
以下のような症状がみられたら、できるだけ早く医療機関を受診してください。
イムデトラ投与中及び投与後には自動車の運転など、危険を伴う機械の操作をする際は十分注意してください。
発熱
発現頻度※ :32.3%
サイトカイン放出症候群(CRS)や感染症による可能性がありますので、発熱があったら、すぐに医師や看護師に伝えてください。
食欲減退
発現頻度※ :26.3%
食欲がないときには無理をせず、食べたいときに食べたいものを食べましょう。
味覚不全
発現頻度※ :27.1%
味やにおいの感じ方が変わることがあります。そのために食欲や食事の量が減り、栄養が不足することもあるので、味やにおいが変わったら、医師や歯科医師、看護師、栄養士に相談しましょう。
疲労
発現頻度※ :17.3%
がんの治療中によくみられる症状です。自分のペースで生活する、楽な姿勢で休む、少しずつこまめに休息をとる、などの工夫で疲労が回復しやすくなります。
出典
※ 内容はイムデトラ承認時の臨床試験結果より
1) イムデトラ 電子化された添付文書より作成
2) がん情報サービス ホームページより: https://ganjoho.jp/public/support/condition/index.html